意外と知られていないお香の効果とは?
リラックスしたり気分を切り替えたりと様々な場面で活用できるお香には、癒し以外にも様々な効果を持っており、お香の持っている匂いの種類によって記憶力を向上させたり集中力を高めたりする事が科学的な作用としても実証されはじめています。
そんな、お香がもたらす様々な効果について今回は詳しく解説していきたいと思います。
香りをうまく利用して、より充実した生活をおくれるように一緒に勉強していきましょう。
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お香の効果について
お香には人の感情や記憶を司る大脳辺縁系に直接働きかける効果があり、お香の効果によって人の行動すら変化させることができるともされています。近年ではお香の匂いについて様々な研究がされており、身体に対して様々な効果が現れると化学的にも実証されつつあります。
また、お香には脳の働きを活性化させたり、精神を癒したり、幸福感を与えたりという効果があり、そういったお香の持つ効果をうまく利用することで日常生活における様々な場面をよりよく過ごすことができます。
お香の効果として最も代表的なものが「心の落ち着き」ではないでしょうか。
科学的にはお香の匂いによる脳内のα波やエンドルフィンといった成分の分泌によるヒーリング効果や、アドレナリンの分泌を抑えることで興奮を鎮めるからであると言われています。
お香の効果はこんなことにも使える!
お香の種類によっては、集中力を高めたり作業効率を高める効果のある香りもあるため、勉強や仕事などを捗らせることが可能になりますし、ビジネスを行う空間をより快適なものへ変化させることで商談の成功率を上げるなんて効果もあります。
他にも、お香によって滞在時間を延ばすことで集客率を上げたり客単価を上げたりという応用をしているお店や、イベント会場などでは視覚と聴覚だけではなく嗅覚というアプローチでイメージの印象を強めたり、会場の印象を強めるといった取り組みをしていることもあります。
匂いの種類によってお香の効果は変化する
匂いの種類というのは大きく分けて7つの分類ができます。
そこからさらにお香の種類は細分化され、それぞれに異なった効果があります。
ここではそんな代表的なお香の種類から特徴と効果について解説していきます。
お香の匂いの種類について詳しく知りたい人はコチラをご覧ください。
>>知っておきたいお香の匂いの種類
脳の働きを活性化させる効果
高揚感を与えたり気力を充実させる効果のあるお香といえばスパイス系。
クローブやシナモン、ジンジャーといった香辛料の香りは、オリジナリティのある思考回路へと脳の働きを誘い、ポジティブな集中力を作り出す効果のある香りです。
精神を癒す効果
感情を落ち着かせたりストレスを緩和させる効果のあるお香といえば樹脂系。
バニラのような安息香(ベンゾイン)や、ムスクのようなミルラのお香がこのタイプで、心に温もりや安らぎを与えたり、精神の覚醒度を高め、心の迷いを正しい方向へ導こうとする効果をもたらします。
日常の無気力感を回復させる効果
穏やかな気分にさせつつ現実を冷静に見つめる効果のあるお香といえばエキゾチック系。
リゾート感のあるオリエンタルな香りはマンネリな生活から離れるような神秘的なお香が中心であり、白檀(サンダルウッド)やイランイランなど深みとセクシーさのある異国の雰囲気を感じさせる香りです。
幸福感を与える効果
華やかで優雅な印象で不安を和らげる効果のあるお香といえばフローラル系。
嫉妬心や恨みといったネガティブな感情を癒しストレスを緩和、緊張やプレッシャーを沈めて心を落ち着かせる効果のある香りで、ローズやラベンダー、オレンジフラワーといった花の香りが中心です。
気持ちを切り替える効果
すっきりとした気分にさせてくれる効果のあるお香といえば柑橘系。
落ち込んだ気分を浮上させるオレンジの香りやポジティブな思考へと導くユズなど、気持ちの切り替えに効果のある爽やかで明るい香りです、日本人に最も好まれやすい香りとされています。
集中力を高める効果
神経を鎮めて頭を明晰にしてくれる効果のあるお香といえばハーブ系。
一言でハーブ系といってもその種類は様々ですが、ペパーミントやローズマリーなどクールで爽快な清涼感がある香りが中心で、なんとなく感じる疲労感であったり集中力の欠落などに効果をもたらします。
高ぶった気持ちを鎮める効果
怒りを和らげリフレッシュさせてくれる効果のあるお香といえば樹木系。
ユーカリやティーツリー、サイプレスに代表される森林浴をしているような香りは飽きのこない落ち着きと爽快感を与え、後悔に苦しんでいる人やイライラしたり疲労している精神状態に効果をもたらします。
お香の持つ「匂い」の性質
お香の匂いというのは鼻という器官を通って脳に伝達されて認識されます、つまり「いいにおい」とか「くさい」と感じるのは鼻が感じているのではなく脳が感じているのです、ではお香の匂いを脳が感じ取った時、心や体にどんな効果があわられるのでしょうか?
お香の匂いが持つ薬学的な効果
とある実験では、モルモットにラベンダーとサンダルウッドの香りをかがせたところ、検体の血液からラベンダーとサンダウルッドの成分が検出されました。
お香の持つ”かおり”には揮発性物質が含まれており、それが神経を通過し血液中に入ることが知られています、これによりお香の持つ匂いというのは精神的な作用やホルモンバランスに似た効果を表します。
薬に比べて副作用が少ないため、薬の代わりとして使用することもあります。
いわばリラグゼーション効果やヒーリング効果といった具合につかわれています。
お香がもたらす効果は記憶の効果
森の匂いがするお香はリラックス、柑橘系のお香はリフレッシュ。
こういったお香の効果というのは記憶によって生み出される効果であることを忘れてはいけません。
休暇で森林浴を楽しんだ記憶のある人の場合は、森の匂いがするお香を焚くことでリラックスしたり癒されたりという効果がありますが、普段から森の中で仕事をしている人であれば、森の匂いがするお香を焚くと仕事を連想させるためリラックスできないという場合もあります。
先ほど解説した通り、薬学的な意味合いとしては変わりありませんが、アロマテラピーとして精神面に働く効果は記憶による効果が強いため、自分の経験や記憶と照らし合わせながらお香を選ぶことが大切と言えます。
一休禅師も説く「香の十徳」
日本で最も有名な和尚といえば「一休さん」でおなじみの一休宗純でしょう。
そんな一休和尚も香の十徳としてお香の効果を書き記しているので、わかりやすく説明しましょう。
- 【感格鬼神】鬼や神のごとく感覚が鋭くなる
- 【清淨心身】心や体を清浄にしてくれる
- 【能除汚穢】効果的に"けがれ"を取り除いてくれる
- 【能覺睡眠】眠け覚ましに効果が有る
- 【静中成友】孤独感を拭い去ってくれる
- 【塵裏偸閑】忙しい時でも心を穏やかにしてくれる
- 【多而不厭】多あっても邪魔にならない
- 【寡而為足】少なくても十分事足りる
- 【久蔵不朽】長期間蓄えておいてもダメにならない
- 【常用無障】常時使用していても害がない