覚えておきたい!ファンデーションの成分と効果について
肌を白くする・毛穴やニキビ跡を隠す・艶を出すなど、ファンデーションにはいくつかの目的や効果があります。
そんなファンデーションには、数え切れないほどの成分が配合されています。その数多の成分の中に、私たち人間にとって有害な成分が含まれていることも少なくありません。
今回は、女性のメイクに欠かせないファンデーションの成分に注目しました。ファンデーションの成分について知ることは、肌への負担の大きさをチェックするヒントにもなります。
ご自身の肌質に合うかどうか、特に敏感肌の女性には有益な情報です。ぜひご覧ください。
スポンサーリンク
ファンデーションの成分について
「安全性が心配なら無添加やオーガニックのものを使えばいいんでしょ?」そう思われる方もいるかもしれません。しかし、無添加やオーガニックと表示する基準や定義は、実は明確に定められていません。そのため、本当に肌にやさしいかを判断するには、成分をチェックするしかないのです。
成分表は一見すると複雑ですが、含有量が多い順で表記されているので、成分表の1行目~2行目を確認すれば安全性の判断には十分です。また、使用されている成分は少ないほうがより安全なので、成分のトータル数も意識するといいでしょう。
主な成分
ファンデーションは、水分・油分・顔料の3種類の成分からできています。各メーカーから多くのファンデーションが製造・販売されていますが、3つの成分の配合量や添加物が異なるというだけで、ベースとなる主な材料は同じものです。
肌の刺激になる成分
大なり小なり肌に刺激を与えるとされる成分は以下のとおりです。すべてファンデーションの効果を高めるために使われている成分ですが、場合によっては素肌へダメージを与える危険を含んでいます。
合成界面活性剤
油分と水分が分離せず混ざるように働きかけますが、皮脂膜を溶かし、肌を乾燥させるリスクがあります。
以下のワードが含まれる界面活性剤は注意が必要です。たとえば「ラウレス硫酸アンモニウム」「スルホン酸ナトリウム」などが該当します。
- 硫酸
- ナトリウム
- アンモニウム
- ラウリル
防腐剤・保存料
微生物繁殖を抑止し、肌トラブルや品質の劣化を招きます。しかし、肌質によってはニキビ、かぶれといった拒否反応を起こすこともあります。
- BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
- BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
- パラベン
- フェノキシエタノール
- 安息香酸
酸化防止剤
化粧品の酸化や変質を防ぐ成分です。製品の酸化は肌トラブルの原因になりますが、肌質によっては酸化防止剤そのものがアレルギー反応や皮膚炎を誘引するケースもあります。
- ジブチルヒドロキシトルエン
- パラクロルフェノール
- オルトフェニルフェノール
合成ポリマー
肌に艶を与え、なめらかに仕上げる効果があります。合成ポリマーそのものに毒素はないものの、合成ポリマーのコーティング機能が原因で肌の防御機能がダウン。皮脂が減少し乾燥肌になる可能性があります。
- シリコン
- ジメチコン
- カルボマー
- 流動パラフィン
紫外線散乱剤
肌にベールを張るようなイメージで、紫外線を散乱・反射させることで肌を守ります。
- 酸化亜鉛
- 酸化チタン
紫外線吸収剤
肌にスポンジをのせるイメージです。スポンジが紫外線を吸収することで肌を守ります。紫外線散乱剤と比べて、紫外線吸収剤の方が肌への刺激が強い傾向にあります。
- メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
- ブチルメトキシジベンゾイルメタン
肌に良い効果のある成分
以下では肌に良い効果があると期待される成分をまとめています。肌の乾燥や皮脂など気になることがあれば、より効果的な成分を多く含んだファンデーションを選択するといいでしょう。
保湿成分
肌に潤いを与える、美肌には欠かせないおなじみの成分です。
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- セラミド
- スクワラン
- ホホバオイル
- オリーブスクワラン
- シアバター
- アロエベラエキス
皮脂をブロックする成分
過剰な皮脂の分泌をセーブし、テカリや化粧崩れを防ぎます。
- パーフルオロオクチルトリエトキシシラン…
- フルオロ(C9-15)
- アルコールリン酸
美白効果のある成分
シミやくすみを抑え、より明るく白い肌にします。
- トラネキサム酸
- ビタミンC誘導体
- TXC(トラネキサム酸セチル塩酸塩)
美容成分
健康な肌を作るために有効な成分で、エイジング効果も期待できます。
- プラセンタ
- ビタミンC
- クロレラエキス
- コラーゲン
ミネラル成分
ミネラルとは天然鉱物のことを指します。ミネラルは無機質なので腐敗の恐れがなく、ミネラルファンデーションは防腐剤や界面活性剤を使う必要がない、つまり肌に安心とされています。
ミネラルファンデーションに含まれるミネラル成分には以下のものがあります。
- 酸化チタン…カバー力が優秀な上、日焼け止め効果もある。
- 酸化亜鉛…白色もしくは透明のパウダー。肌に透明感を与える。
- マイカ…白雲母をパウダー状にしたもの。肌にパールのような光沢を与える。
- セリサイト…絹雲母をパウダー状にしたもの。肌に透明感を与える。
- カオリン…吸着力が強く、過剰な皮脂を吸収する。
- シリカ…皮脂を抑制し、毛穴をカバーし目立たなくさせる。
- 酸化鉄…美しい発色で、肌のトーンをきれいに見せる。
タルク
タルクとはミネラル成分の一種で、滑石を粉末状にしたものをいいます。乳化剤のように、なめらかな肌に仕上げる効果が特徴です。しかし、最近では「タルクフリー」を謳うファンデーションが増えています。タルクそのものは天然成分なのに、タルクがなぜ危険視されるのか、不思議ですよね。
その理由は、タルクに有害物質「アスベスト」が混入していたという前例があったからです。とはいえ、その前例というのは80年代とかなり昔のこと。現在は、アスベストを含有しているタルクの製造は法律で禁止されています。
しかし、タルクの成分構造がアスベストと類似していることもあり、タルクフリーのファンデーションを選択する人が増えているのが現状です。
アスベスト
アスベストとは石綿のことで、飛散したアスベストを大量に吸い込むと、肺ガンや中皮腫といった病気を引き起こす原因になります。その危険性から「静かな時限爆弾」とまで呼ばれるほどです。